主従関係

ここは本当に私の家で本当に私の部屋なのだろうか
見間違えるほどの胡散臭さを醸し出しているのは眠気だろうか
そんな目眩を万年床にバタンと殺しに入ったところで
誰かが私の後頭部をぐりぐりと踏み躙ってくるのだ
どこなのかもわからない自分の部屋で
誰とも知らない者に陵辱される午前4時に
私は水滴の如く弾け飛びピカピカとメール着信を知らせる
携帯電話の光を眺めながら今日の自分はどちらでもいいと
ただ無言の帰宅をしたいとだけ思っているのだ
私に仏陀は微笑むのか釈迦が微笑むのか閻魔が微笑むのか
それを知っているのは木星人だけなのだろう