オットセイは中央線に乗って

街角から池田大作の賛美歌が流れてくるような時代に
私は貴女に会いたくなったのです
死んだ蝦蟇蛙の様な瞳をしている美しい貴女に
今すぐに会い私の冷めた熱視線を浴びせ溶かしたいのです
ともあれそちらに向かおうと中央線に飛び乗ったのですが
中央線はどうやら空と地面の間しか走れないらしく
どこにも属さない中立空間には行けないようです
仕方なくヒエラルキーの上と下を行ったり来たりしています
位置エネルギーだけは一丁前なのでこれを動力源に
貴女の住む中立空間に飛び込みたいと思います
もし死んでしまっても国のための玉砕であり
決して犬死などではないと将校殿も行ってくれたので
安心して逝ってきます