多勢に無勢

階段を象に乗ったハンニバルを引き連れ軍隊が登ってくる
私から何を奪おうと言うのか
徴兵制度は復活するべきだ
私がもし軍隊にいた経験があればハンニバル軍と五分で渡り合えた
現実の私は像の巨体に臆して虹色の園の見える窓から飛び降り
必死の形相で交番まで行き
「軍隊が私を攻めてくる!!」
と言ったのだが警官は
「私も貴方を狙っています」
とニューナンブを取り出し私を威嚇する
逃げ道などないのだ
世界の総てが私を狙っている
逃げ場などないのだ
気がつけばSASに囲まれていた
私は銃弾の雨に打たれ、戦没者となったのだ
第1次ヘドニズム戦争はこれで終わりだ
明日は何時に起きようか
明日は戦争などないだろう
なぜならジョン・レノンのイマジンを聞いている
私は偽善の平和主義者を騙るのだ
さすれば戦争など起こらないのだ